投資を始めようという人へ

ド素人の視点からの投資やお金にまつわる考え方

2.「消費」と「投資」と「博打」

投資はちょっと怖いよね、という人もいると思います。それは言い換えれば投資はギャンブルみたいなものだから、ということではないでしょうか。さらにお金を使う行為として単なる消費、という行為もあるわけです。それらの違いを知ることで投資の意味を考えたいと思います。

「投資」と「消費」と「博打」

というわけで、投資について具体的に紹介していく前に、対価を支払って何かを得る行動として「投資」「消費」それと「博打(バクチ)」の違いを考えたいと思います。それほど難しい話ではない、一般論の世界ですが、この3つにはグレーゾーンがあり、特に「投資」と「博打」の間のグレーゾーンは「あまり手を出さない方がよい投資」ということになります。ここは本質的に重要なことだと思っているので、読み進めて頂ければありがたいです。

「消費」 必要な商品・サービスの購入

まず「消費」から考えましょう。これは「必要に応じて、必要な商品・サービスを購入すること」という感じでしょうか。期待するものは購入する商品・サービスそのものです。難しいのは「必要に応じて」という部分で、例えば必要の無いものを購入することも「消費」と言いますね。これは「浪費」ともいうので、大きく消費という概念の中に浪費もあると考えればよいと思います。

消費の大きな特徴は、必要な商品・サービスを手にした時点で基本的には完結するものだ、ということです。もちろん体に良いものを買って食べれば健康を保てる、ディズニーランドに行けば良い思い出になる、素敵な家具を大切に長く使う、など得るものはあるわけですが、客観的な価値があるリターン、狭義では金銭的な価値があるリターンを得ることはできるとは言えないもの、これが消費です。

「投資」 リターンを目的とした商品・サービスの購入

続いて「投資」です。これは「先々何等かのリターンを得ることを目的として、商品・サービスを購入すること」とでも言えるでしょう。例えば株。株自体に意味があるわけではなく、株を購入することで、値上がり益や配当金、株主優待、あるいは経営の権利などを期待するわけです。あと典型的なのは不動産。自分が住むための土地を購入してそこに家を建てるのは、「消費」に近いと思います。その中でも土地は価値が変わりにくいので、自用にしていても「投資」の側面はありますが、「建物」などは長く住んでいるとよほど特殊な文化財的な価値がある建造物でなければ価値は下がる一方なので、ほぼ「消費」だと思っています。

例えば「勉強する」ことは「投資」だと思います。勉強するためにコストが必要ですが、自分が得た知識を利用して新たな収入を得る期待ができますので。

・・・と子供に話してもさっぱり勉強してくれないのですが。。。

「博打」 不確実なリターンのための支払い行動

さて最後は「博打」です。「ギャンブル」も同義ですが、せっかくですので漢字熟語で統一してみました。これは難しいですが「極端に不確実なリターンを得るための商品・サービスで、必ず勝者と敗者が存在するもの」とでも言えるでしょうか。

ポイントは、リターンが不確実であることです。というか、統計的には極端にリターン率が悪い。宝くじで億単位が当たるより、今日外に出て交通事故を死ぬ確率の方が高い。また必ず勝者と敗者がいることも重要です。宝くじに当たるというのは「他の負け購入者から賭け金を奪う」とも言えますよね。あと、博打の特徴として「それ自身が楽しい」というのはあります。お馬さんが走っているのは見ていて楽しいですし、海物語のリーチアクションもわくわくする。麻雀も知的心理的ゲームの側面は強いです。

消費~投資~博打のグレーゾーンに、良い投資のヒントがある

このあたりで長くなってきたので、次の回に譲ります。

ポイントは「グレーゾーン」です。最後に記載した「博打」ですが、書いていることは「投資」と何が違うのでしょうか。株だってリターンは極端に不確実です。しかも前回書いた通り、投資自体楽しいもので値動きで脳汁が出るわけです。

つまり「消費」「投資」「博打」にはグレーゾーンがあります。そしてこのグレーゾーンに「安全な投資」のヒントがあると思っています。

「消費要素が少ない投資」「博打要素が少ない投資」

これが、本当の意味での「投資」であり、本来の投資から外れた行動にはまらないように、我々投資庶民がまず心がける投資だと思ってください。

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さて次回はまず「博打と投資のグレーゾーン」を具体的に見ていきたいと思います。